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2012-06-30 番外篇 白と黒

色の話である。色といっても色気のことではない。
色彩のことである。パソコンのディスプレイの文字の読みやすさということである。
白地に黒い文字というのが一番読みやすいということになっている。
コントラスト(明るい部分と暗い部分の対比)が一番高いからである。

しかし、それは理屈なのである。
実際には、それでは目が疲れるのである。
地色と文字色のコントラストが高ければ読みやすいというならば、
黒字に白い文字も読みやすいということになるが、それは駄目である。

よくそういうプロ愚を目にするが、おっとブログだった、長く文字を読んでいられない。
また、白地に赤い文字というのが庵主には一番読みにくい。赤が目にしみるからである。
で、一番読みやすいのが、鈍い黄色地に濃い茶色の文字だったのである。
これを見てもらうと、そのほうが、白地に黒文字より目に優しいことが実感できる筈である。

すなわち、「むの字屋」の色がそれなのである。
くどき上手」に、白地に白いインクで酒銘を印刷したラベルがあったのを思い出した。
それでは字が読めないだろうと思われるかもしれないが、同じ白でも紙とインクとでは光の
反射率が異なるから角度によっては文字が読めるのである。遊びならそれが一番面白い。

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黒地に黒文字を印刷するという方法もある。広告などに使われる手法である。
文字を読ませるための手法ではなく、文字に注目させるための手法である。
黒インク一色で刷った地の上にリッチ・ブラックで文字を印刷するのである。
リッチ・ブラックは同じ黒でも艶がある黒なので、それなら黒文字でも認識できるのである。

リッチ・ブラックというのは、黒インクとカラー印刷のインクであるシアン(青)・マゼンタ
(赤)・イエロー(黄)の3色を重ねて刷った黒色の事をいう。
黒インクだけで刷った黒色に比べて艶がある黒なので、黒インク一色の沈んだ地色の上でその
黒色は浮き上がって見えるのである。白地に白字も、黒地に黒字も印刷の遊びである。

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写真をお借りしたブログの写真はラベルの色が灰色に見えるが、
実際は真っ白な紙に白インクで印刷されている。
この写真はカメラの露出機能の性質上、露出がアンダー(不足)になっているのである。
その写真を補正したのがこちらの写真である。

デジタルカメラの画像はそのままでは使い物にならないのである。
一々補正しないと見栄えのいい写真にならないからである。
フィルムの時は、現像所の人がそれをやってくれていたのである。
写真がデジタルになって、それは自分でやらなければならなくなったというわけである。

by munojiya | 2012-06-30 00:01 | 番外篇 | Trackback | Comments(0)

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