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2012-11-12 ビールにおける天国と地獄

「天国」と「地獄」の間にあるから「中国(中華人民共和国)」だという笑い話があった。
どっちに向かっても、ろくなものじゃないという皮肉である。
天国と地獄という概念が分かるということは、自分の中にそれがあるからなのである。
一人の人間の中に善と悪が共存しているように、人は同時に天国と地獄に生きているのだ。

善と悪は対比される概念ではあるが、一方が肯定され他方は否定されるという概念ではない。
それは両面必須の紙の裏表なのだというのが庵主の世の中の見方である。陰陽もそれだろう。
陰がなければ陽という概念は必要がない。陽がなければ陰も存在しないということである。
陰陽とは、対になっているものがそれぞれ反対側を支えているという関係をいうのである。

善悪も一人の人間がその両面を持っているということである。そうでないと生きていけない。
その両面を持っていない人がいる。白痴と呼ぶ。悪がないが、その人格に善もないのである。
善悪揃って一人前の人間になれるのである。片方だけの人がいるとしたら病気なのである。
サッポロの「百年麦芽」を飲んだあとに「琥珀ヱビス」を飲む。あっ、これは明らかにうまい。

「琥珀ヱビス」は体が思わずうまいと納得する味わいのビールである。地獄を味わったあとに
極楽に出合ったようなものである。本ビールと本物のビールを比べても意味がないのだが。
どれもが「琥珀ヱビス」のようなものでも飽きてしまうが、みんな「百年麦芽」というのも
また寂しい話なのである。秀劣があるからこそ世の中は面白いのである。健全なのである。

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1.「人」という字は二つの棒が互いに差さえ合って立っている姿だという駄洒落がある。
一方が倒れるともう一つも倒れてしまう。案外、それは核心をついているのかもしれない。
2.ナチスドイツの一面は矢鱈と健康志向だったことであるという。
健康嗜好の正体とは狂気だったのである。健康嗜好とは病気〈きちがい〉なのである。

by munojiya | 2012-11-12 01:27 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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