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2012-11-22 「くどき上手/純米大吟醸・改良信交44」

大吟醸と呼ばれるお酒がある。日本酒の最高峰をいうお酒である。
が、時に、ちっともうまくない大吟醸酒があるのである。←やんなっちゃうなの、あるある。
なぜかというと形だけ真似をして中身が伴わない酒を“大吟醸”と呼ぶ蔵があるからである。
庵主はそれを「磨いただけの大吟醸」と呼〈さげす〉んでいる。身の程知らずというべきか。

間違って、そういう“大吟醸酒”を口にして、それが大吟醸だと思われては困るのである。
といっても、そう思われる人がいても庵主は全然困らないのである。それは、ただ、その人が
うまいお酒にめぐりあえない運命〈ほし〉の下〈もと〉にある人だということだけだからである。
では何が困るのかというと、その野暮な味わいを基準に大吟醸を語られては困るのである。

真っ当な大吟醸酒は本当にうまいお酒なのである。本当に、とは心が奮う程にという事である。
そういうお酒を、庵主は別嬪〈べっぴん〉と呼んでいる。器量良しを越えて、別嬪である。
余談だが、ここで敢えて振り仮名を振ったのは、庵主は「嬪」の字が書けないからである。
うまいというよりは、有難いという思いが湧いてくるお酒である。美しいお酒なのである。

その実例が「くどき上手/純米大吟醸・改良信交・磨き44%」である。そのかんばせ
そのお酒が、1升瓶3675円なのである。その値段、庵主にいわせると殆ど只同然である。
これほどのお酒がなぜこんなに安いのかという感歎である。安いお蔭で庵主も呑めるのだが。
本当にうまい大吟醸を味わったことがない人はこれを呑めば大吟醸に心奪われることだろう。

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上質を香りから表現する「くどき上手」らしい華やかな香りとなめらかな口当たり、
ひときわ光を放つようにリッチで輪郭のハッキリとした大胆な旨味は文句なしのウマさ!
改良信交ならではの芳醇な旨味を存分に味わっていただけます。
』(同前)。
謳い文句どおりの感興が味わえる本物の大吟醸酒の一つとしてこのお酒はお勧めである。

by munojiya | 2012-11-22 08:24 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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