2013-01-02 お屠蘇
昔からそうすることになっているとされていることである。
昔からとはいっても、最初にそれを始めた人がいるわけで、その時にはならわしでもしきたり
でもなかったということである。
元日にお屠蘇を飲むという習慣がある。
それもまた、それを思いついた人がいたということである。
その前例をなぜか今日まで踏襲しているというわけである。
お屠蘇というのは、お酒や味醂に屠蘇散を煎じたものである。
ということは、正月にお屠蘇を飲むことを始めたのは薬屋の知恵だったのかもしれない。
土用の丑の日のうなぎのように商売気のある知恵者が思いついた“習慣”だったりして。
しかし、年に一度の正月だけの習慣では商売としてはうまみがないから、やっぱり邪気を払う
という宗教的なまじないだったのかもしれない。
屠蘇散は漢方薬だからその成分を浸出したお屠蘇は薬用酒の匂いがする。
その匂いが邪気を払うと思われていたのである。
今となっては古人の蒙昧の名残でしかないが、しきたりに託つけて一杯呑めるのだから、
いい習慣であるということにしておこう。
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庵主は、お屠蘇を、この時分にスーパーで168円で売っていた陶陶酒のティーバッグ入りの
屠蘇散を「辛口 太平山」に一晩つけて薬効を滲出させて造ったのだが、
よく考えてみたら、これって、酒税法違反なのではないのか。
梅酒も、21度未満の日本酒に漬けたら酒税法条は違法行為になるのであるのである。