2013-01-26 純米酒を呑んでみよう(三献)
値段が1合で315円とやや高価なお酒であるが、それには目をつぶろう。
庵主は、うまけりゃ、何でもいいのである。値段は後からついてくるものだから。
多くのカップ酒は透明ガラスのカップに入っているがこれは茶色のカップである。
遮光性を配慮したものか、茶色のガラスの方が安いからなのかは庵主には分からない。
カップ酒の大きな蓋の一部を開けてグラスに注ぐ。
そこで初めてお酒の色が分かった。かなりの褐色をしている。
これが純米酒の色なのか。純米酒の色なのである。無色透明の純米酒はいったい何なのか。
香りは、ない。当節のお酒の売りである吟醸香はさらさらない。これが純米酒の香りなのか。
呑んでみる。味がないのである。
それを爽やかといっていいのかどうかは分からないが、そんな感じのクールな酸味がある。
その酸味がうまいのかというと、そうでもないのである。
この純米酒は、うまいとかまずいとかを超越しているのではないかと不安になってくる。
この味わいを純米酒の味わいだといっていいのかということである。
つまり選択を間違えたのではないかという不安である。今年呑んだお酒の中では、といっても
まだ始まったばかりの1月だが最も不思議な味わいのお酒だったのである。お酒は奥が深い。
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