2013-01-28 極上ノ辛口「ゴールド鬼ころし」
お金に執着するという意味と、やたらと金色を好むという意味とがある。
ここでは後者の意味で使う。いずれも日本では善悪は別として下品とされているのである。
庵主はその金色が嫌いで、アクセサリー類はすべてシルバーを使っている。
金色はいかにもこれみよがしの印象がぬぐえないからである。要するに品がない。
銀色なら一見渋い色なのに実は派手な色なので、地味目な派手がかっこいいからである。
金色が一目で豪奢に見えるのに対して銀色は判る人だけが分かるというところがいい。
埼玉の小山酒造本家が満を持して世に出したのが「ゴールド鬼ころし」である。
全面が黄金色の紙パックに入っている『極上ノ辛口』である。
黄金色といっても、金箔ではない。黄色インクと特色の褐色インクで表現した金色である。
しかも、全面とは書いたが、底部と背面と上面の後ろ半分は色インクが節約してある。
すなわち、その部分は白いのである。とはいえ、『もろみ四段仕込み』の『金醸』である。
紙パック酒の王として造られた「ゴールド鬼ころし」は一合で税税込み100円である。
『極上のキレとコクある飲み応え。その証としてゴールドと称す。』とある。
『上撰15度糖類無添加』のアル添酒である。1升千円の酒である。果たしてうまいか。
それをコクというのかもしれないが、庵主には雑味としか思えなかったのである。
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紙パック100円酒では、庵主は「万楽鬼殺し」の味わいを愛でるのである。それは呑める。
「ゴールド鬼ころし」は普通のローソンで買ったが、「万楽鬼ころし」はローソン100で
売っている。それは酸味のうまさで呑ませるモダンな味わいといっていいお酒である。それを
あえてうまいとはいわないが、また呑みたくなるのだからやっぱりうまいお酒なのである。