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2013-02-13 「水尾」がいう辛口とは(そのツカミ)

お酒の香りには二種類あるのである←もっともらしく言っているが当たり前の「あるある」。
一つは吟醸香と呼ばれる芳香である。そして、もう一つがお酒本来の地の香りである。
吟醸香は化粧したときの顔、本来の香りは地の顔といったところか。庵主は後者の方が好き。
吟醸香は、今は酵母を選ぶと容易に造り出すことができるようになった。

花酵母で醸したお酒などは、香りが強く出過ぎるのでそれを抑制するのが大変みたいである。
豊か過ぎるお酒の香りは化粧品化して、いい香りどころかエグイ香りになってしまう。
しかし、お酒本来の、醪に由来するあの酒粕のような香りは呑み手の心をくすぐるのである。
「水尾〈みずお〉」が辛口のお酒だという「一味〈いちあじ〉」にはそれがあるのである。

「水尾/一味」には、うまいお酒だと思わせるあの馥郁たるお酒の香りがあるのである←その
香りに騙されるんじゃないぞという「あるある」。
「ラーメンの太麺にうまいものなし」と「辛口のお酒にうまい酒なし」は庵主の経験則故に。
グラスに「一味」をそそぐと、色がまたいい。ほんのり黄金色である。

無色透明の、うまいのか、まずいのか想像のつかない色ではないのである。
「一味」の色は、これはうまそうたと思わせるセクシーな色をしているのである。
ひょっとして、このお酒は「辛口」の酒だとはいっているが、存外呑めるかもしれない。
おっと忘れていた、「水尾/一味」は純米酒である。しかも掛米の精米歩合が70%である。

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やたらと磨いたお酒が跋扈する当今、精米歩合70%のお酒が庵主は好みなのである。
精米歩合70%でうまいお酒に出合ったら、うれしくなっちゃうのである。
うまいお酒よりも、うれしいお酒の方がおいしいからである。
「水尾」の70%の「辛口」は、果たして庵主に呑めるお酒かもしれないと期待は高まる。


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by munojiya | 2013-02-13 00:05 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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