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2013-04-30 酒も人なり

文は人なり、という。
文章には、書いた人の性格なり人柄が反映されているものだということである。
それは半分は嘘である。
性格の悪い人が、心温まる文章をものにしていることはよくあることだからである。

美しい詩文を書く人が醜男だったりすることもよくあることである。
お酒同様、見掛けの綺麗な著者が書いた文章がつまらないことは往々にしてあることである。
「パッケージの綺麗なお酒にうまいものなし」である。
とはいえ、その言葉の半分は当たっているということである。

書き手の日常の心持ちから行動から外れた文章は書けないものだからである。
それを思想とか個性とか呼ぶのだろう。よくいえば天与の才能のことである。
神を認めるとその才能の“著作権”は神様にあることになってしまう。物書きは二次利用か。
だから、著作権論者の物書きは無神論者なのである。庵主のような著作権嘲笑論者は別だが。

お酒もまた人なり、といえそうである。
お酒を呑んでから、造り手に会ってみると、お酒のイメージが彷彿されることが少なくない。
韓国が文化としての酒を造ると言い出したという。それをみんな笑って見ているのは、日頃の
お人柄をよく知っているからなのだろう。それが笑い話にしかならないというのは。

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最近、青瓦台(チョンワデ、大統領府)や政界の行事で“ノンアルコール文化”が多勢を
占めているという記事が出た。
朴槿恵(パク・クネ)大統領が酒をたしなまないため各種の集まりから自然に消えつつあると
いう内容だ。
』(同上)。朴2号大統領の最初の功績は韓国人に抑酒の風を広めたことか。

同時に、韓国酒を韓国文化として世界に発していこうという気風が湧いて来たという。
現代社会において酒は国のイメージを左右する文化の象徴であり、輸出で高収益な製品だ。
フランスをはじめとする欧州各国や豪州・チリ・アルゼンチンなど新大陸の国々はワインで
お金を稼ぎ優雅なイメージも得ている。

ドイツ・チェコはビールで有名だ。品評会で優勝したドイツビールをチェコのビール試験場に
送ったところ「あなたの馬は健康ですよ」という返事がきたというチェコの冗談がある。ほか
の国の最高のビールも私たちのものと比較すれば馬のおしっこ程度に過ぎないという意味だ。
酒が国民のアイデンティティや国家的自負心につながりうることを示してくれる。
(以下略)』

「韓流捏風」(用例採集先)によって、それまで知らなかった韓国文化を知った人が多いようだ。
それで、これから造られるだろう韓国の文化酒に対して、「あなたは健康そのものですよ」と
いった反応が書き込まれているのである。
韓国の“伝統的な酒”のことを知っているからだろう。

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朴2号大統領というのは、ブッシュ2号大統領の前例に倣った用語である。
ブッシュ2号大統領とは、ジョージ・W・ブッシュ大統領が、ジョージ・H・W・ブッシュ
大統領の子供だったことから付けられた名称である。
親馬鹿大統領といったニュアンスは否めないのである。この場合は子馬鹿というべきか。

by munojiya | 2013-04-30 00:04 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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