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2013-06-15 平成の大演説会(演の巻)

「スピーチ」を「演説」と訳したのは、たしか福沢諭吉だったと思う。
「パシフィクオーシャン」を「太平洋」と訳したのも福沢だと思った。
どんな顔をしているかというと、一万円札にその肖像が描かれている。
福沢諭吉は、「法螺を福沢、嘘を諭吉(ゆうきち)」と呼ばれていたと黄文雄が書いていた。

一万円札の肖像画は着物を着ているが、それが例えば背広だったらまさにそれである。
詐話師〈さわし〉に見えてしまうのである。馬子にも衣装ではないが、人は見掛けである。
その演説を聞く機会が少なくなってしまった。
演説と言えば選挙なのだが、その選挙で演説会が禁止されているからである。

それでどうやって投票すれというのか。今の選挙は選挙じゃない。不見転選挙である。
演説は、その聴衆がよくないと面白くないのである。反応が悪い聴衆ではつまらない。
演説者と聴衆の「駆け引き」、というか「気合の交流」があってはじめて演説会なのである。
その「気」がない演説は、演説じゃない。気の抜けたビールじゃうまくないのと同じである。

演説こそが、法螺を福沢、嘘を諭吉である。それでないと面白くない。
人をたぶらかせることが演説の、聞くほうからすればたぶらかされることが醍醐味である。
泣けるぞ、泣けるぞと思いながらやっぱり泣かされる映画みたいじゃなくちゃつまらない。
その演説会があるというので、看板を見て飛び込んだのである。「平成の大演説会」に。

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第15回だという「平成の大演説会」。
2013年6月12日開催。
於牛込箪笥区民ホール。
入場料1000円。満席。

by munojiya | 2013-06-15 00:01 | 時局物 | Trackback | Comments(0)

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