2014-07-23 「冬樹」というお酒
うまいお酒である。
庵主が求めているお酒のうまさとはこれだと思ったお酒がかつての「冬樹」だった。
庵主が出会った時の「冬樹」はほんとうにうまかったのである。
おいしいものを食べたときに「ほっぺたがおちる」と言うが、その時の「冬樹」がまさに
ほっぺたがおちそうなうまさだったのである。
その甘さ、そして、まろやかさが、庵主がそれまで抱〈いだ〉いていたお酒の概念を一変させて
してしまったのである。あとから気付く事だが、その酸味も絶妙だったにちがいない。
酸味がしっかりしていないとうまいと感じないという事を後〈のち〉になって知るからである。
「冬樹」に出会うまで、庵主はお酒はアルコールだと思っていたのである。
アルコールのツーンとくる匂いがお酒だと思っていたのだ。
しかし、「冬樹」はアルコールより先にそのうまさが庵主の口の中に広がったのである。
地元産のキヨニシキという米で醸した純米酒である(現在はキヨニシキを使っていないが)。
単一タンクのお酒である。いうなれば「何も足さない」、「何も引かない」お酒である。
醸造アルコールを足してない。炭(活性炭)を使って欠点を引いていない。
正に地酒である。そして真っ当なお酒のうまさを満喫させてくれるお酒なのである。
