2015-01-26 どぶろく
清らかに澄んでいる酒だからである。
「濁り酒〈にごりざけ〉」というのもある。
「どぶろく」のことである。
清酒と濁酒〈どぶろく〉はなにが違うのか。
醪〈もろみ〉(醪については欄外参照)を漉さずに溶けている米粒ごと呑むのが濁酒である。
溶けた米粒が混じっているから白く濁っているので濁酒である。醪だから半分固体状態である。
清酒は醪を漉して粕を取り除いたものである。それを濾過して澄んだ液体状態にする。
昔は、どぶろくは各家庭で自由に造っていたものだが、明治期に酒税を取るために自家醸造が
禁止されてからは、無許可でそれを造ったら密造酒ということになってしまった。
どぶろくは、実は簡単に造れるのである。本屋に行けば造り方を書いた本は売っている。
造ったら違法になる酒の、その造り方の詳しい解説本が公然と売られているのである。
日本の本屋の勇気には感心するのである。犯罪の教唆本を売っているのだから肚が座っている。
で、庵主の場合は遵法精神に富んでいるから蔵元が造ったどぶろくを買って来て呑むのである。
お酒を搾る前の滋味にあふれた米がしっかり混ざっているというからうまそうに思えるのだ。
しかし、これまた、清酒同様、多くはけっしてうまいものではないのである。
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お酒はどうやって造るか。簡単にいえば、炊いた米に米麹を混ぜて、水を入れて、そこに酵母
と乳酸菌を混ぜて醗酵させるのである。米麹は米の蛋白質を分化してブドウ糖に変え、その
ブドウ糖を酵母がアルコールと炭酸ガスに分解する。だから出来上がったお酒はまだ炭酸ガス
をたっぷり含んでいるのでサイダーのような爽やかな口当たりがするからおいしく感じる。
その、米と米麹と水と酵母と乳酸菌がまざった状態を醪という。
アルコール醗酵が進んだらほどよい時期にその醪を漉して搾る。
搾って出た液体部分が清酒になる。残った搾りカスが酒粕である。
どぶろくは、米とアルコールと炭酸ガスが混ざった状態の醪を呑むから独特の味が味わえる。
