2015-02-25 それを羨ましいとも思わず
脚光を浴びるという点からいえば、上はスター、下はホームレスということになるか。
昔は、いずれも河原者と一括されていたが。
良く言えば自由人のことである。何から自由なのか。税金から、である。
上を見たらキリがないが、下を見てもキリがないという。
自分は上の方だと思っていても、その上の人達から見れば、下賤の民なのである。
俺は下の下だと思っても、その下の人達からはいい暮しをしているように見られているのだ。
上に憧れず、下である不安を感じない所が自分が生き易いちょうどいい位置なのだろう。
お酒もそうである。
もっとうまいお酒が呑みたいと思ううちは、それは不味いお酒を呑んでいるからである。
ある程度のうまいお酒に出合うと、これで十分と思うようになる。
それ以上にうまいお酒は、実はいくらでもあるのだが、数が少ないから中々めぐり合えない。
「月13万円の生活保護を受けてひきこもり生活をしている人」がいるという※。羨ましいか。
助言は、『雨の日曜日とか、一歩も外出しなくても全然平気だ。遊び道具は部屋の中にいくら
でもある。まぁ、年取ったら好きなだけ引き籠もれるので、若い衆はちゃんと働いてくれ』。
思えば、庵主の部屋の中にも、遊び道具はいくらでもある。加えてお酒もあるのである。
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「中々めぐり合えない」と書いたが、「中々」という焼酎なら容易にめぐり合えるのである。
いや、その「中々〈なかなか〉」も、酒縁の薄い人には出合えない焼酎かもしれない。
うまいお酒に容易にめぐり合える人は酒縁が豊かな人なのである。
ならばそういう人を羨ましく思うかというと、庵主は思わない。お酒がそんなに呑めないから。
日本酒はまずい酒だと思っている人は、不味いお酒の方を見て立っているからである。
くるりと後ろを向いて、美味いお酒の方を見ると、そこには、呑みきれないほどに、
うまいお酒がひしめいているのである。
不味いお酒の世界にこきこもっていないで、美味いお酒の世界に踏み出したらいかが。
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※「適応障害」のどこぞのお妃様を思わせる優雅な生活を送っている男の実例だという。
就職はしたが、子供の頃のイジメの記憶から対人関係に怯えて退職。30歳頃から引きこもり
になり、月13万円の生活保護を受けて、遊んで暮らしている男の話である。趣味は、汚れる
ので外に着て出ることはないという洋服集め。「適応障害」で20年間、抗鬱剤を愛飲中。
そういう生き方にはすでに病名が付いていたのである。
『小和田病か 20年引きこもりて
信長なら天下統一しとるで』
『なんで天下統一と比べるんだよ』。
