2015-03-27 「岩井監督の露骨な少女趣味」
上映時間の関係で、その間に、岩井俊二監督の「花とアリス殺人事件」を見たのである。
一度アニメの味を知ったら、もう実写映画は撮りたくないと言ったのは故・今敏である。
アニメの「花とアリス殺人事件」を見ていたら、その気持もわかるような気がした。
で、「花とアリス殺人事件」の評判を見てみようとネットで検索したら、10年前に作られた
「花とアリス」の映画評が引っかかってしまったのである。
『心の傷だの倒錯した性だの過激な暴力だのといった最近の日本映画に食傷気味な人は是非
どうぞ。岩井俊二の映画にはなぜか「日本」が漂っています。』(典拠)。
『「花とアリス」を観た。ラストのアリスの制服姿でのバレエのシーンに岩井監督の露骨な
少女趣味の極みを見る向きもあるだろう。』(同)。
庵主はその「極み」の映画を、思いっきり見落としてしまっていたのである。
それでも、こうして、今になってでも引っかかってくるのはお酒と同じである。
うまいものは向こうの方から、ちゃんとやってくるようになっているのである。
『蒼井優がブッちぎりで素晴らしいです。平泉成サン演じるお父さんにむかって言う、「やら
しい」ってセリフとか最高でした。できることなら5年後、10年後に成長した「花とアリス」
も見てみたい気もするけど…… 岩井作品は「少女」を描いてこそ、だからなぁ。』(同)。