2016-03-12 青紙〈あおがみ〉
「赤紙〈あかがみ〉」というのは、単に赤い紙という意味のほかに、召集礼状の俗称である。
庵主のワープロは若いのだろう「召集令状」が正しく変換できないのである。
平時ならともかく、戦時のそれは死への招待状である。
そんなものが礼状であるわけがないのだが、ワープロには知性はないのである。

余談だが、ワープロが本当に知性を持ったら怖いだろうな、と庵主は思う。
閑話休題。なぜ、召集令状を赤紙と呼ぶかというと、赤い紙に印刷されていたからである。
その赤い紙は、今から見ると、いうならば疫病“紙”だったのである。
夫を殺し、息子を殺し、兄弟を殺しかねない紙だった。

庵主は当時の赤紙の評価を知らないので、案外それは名誉の印だったのかもしれないけれど。
で、青紙は、現在のそれである。死への誘〈いざな〉い状が青紙である。
他の自治体はどうなのか知らないが、新宿区の介護保険料の通知書は青い封筒で送られてくる。
故に青紙である。我も一歩死に近づいたのかと思い知らされるのである。

赤紙は待ったなしだが、青紙はゆっくり心構えをしなさいという親切心なのだろう。
庵主は、いまわの際に呑むお酒は「波瀬正吉」と決めていたが、波瀬杜氏も亡くなって久しい。
流通在庫もそろそろ無くなっている事だろう。入手ができなくなったのである。
さて、その時のお酒を何にしたらいいものか。今青紙を手にして思案しているところである。
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by munojiya | 2016-03-12 09:40 | 世話物 | Trackback | Comments(0)
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