2016-05-23 笑い話「ホリエモン」
男甲「川に人が浮かんでい流れているよ」
男乙「土左衛門だな」
男甲「名前まではわからないけど」
という小話は立川談志の本で読んだのだったか。
土左衛門の名前を知らない庶民がいるというというクスグリである。
さすがに、ホリエモンの名前は知らない人はいないだろう。
日本で一番人気のある前科者である。二番目は鈴木宗男さんかな。
よって、「ホリエモン」と書いて、読み方は「ぜんかもん」なのである。愛称は『豚』らしい。
ホリエモンは東大出だから頭はいい筈なのだか、馬鹿と見做されているのである。
TV局を買おうとして、既存のエスタブリッシュに喧嘩を売った向こう見ずだからである。
前科はその報償だ。そして今度の事で、ホリエモンはやっぱり“バカ”だったというのである。
『ホリエモンが「僕ちゃんだってお寿司、握れるもーん」』(典拠)。
『思ったよりこいつ、馬鹿なのかな?』。『舌がバカなんだろ』。漢字と片仮名にご注目。
刑務所で毎日寿司を握って修行をしたのかもしれないが。そんな刑務があるかは知らないけど。
刑務所寿司ではお酒が出てこないだろうから、寿司の楽しみとしては半減なのである。
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『同じ酢飯で隣同士でベテランと少し若めの人が握ってるの初めて比べて食った時に寿司の
握り具合の違いにビックリしたわ
握り具合はバかに出来ないよな[表記は原文どおり]』(典拠)。
落語もそれだ。同じ噺でも若手のそれはつまらないのである。軽いのである。浅いのである。
『寿司職人は寿司握ってるだけって思ってるだろ。
この豚はこうやって敵を作ってくからうまく行かないんだよ』(同前)。
『味覚は個々人で差異があって
堀江の場合はその程度の技量の料理で満足できる味覚だというだけの話』(同前)。
ホリエモン(文字通り、ほりえもん、と読む)さんは、その程度で満足できる安上がりな人だ
という事である。言葉を帰ると当節流行りのエコな人なのである。手間隙を要求しないのだ。
庵主も、普通酒で十分うまいと思える舌だったら、安上がりな酔どれ生活ができたのだが、
体質的にうまいお酒でなければ呑めないものだから、お酒に関しては反エコ体質なのである。
これは余談だが、ひょっとして、お酒造りの方が寿司を握るより簡単なのかもしれないのだ。
初造りでとんでもないうまいお酒を醸してしまう人がいるのである。
今時の酒造りは、酵母もよくなったから、手順をきちんと踏めばそこそこのお酒は造れるのだ。
ビギナーズラックのお酒は再現できないだろうから、酒造りはやっぱり難しいのである。
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寿司と寿司みたいなもの違いが、ホリエモンには判らないという事なのだろう。
『回転寿司ばかり食ってるヤツは、「刺身乗っけた」という言い方をする。ホンモノの寿司は、
乗っけただけじゃない、ちゃんとネタが酢飯に張り付いている。ひっくり返して醤油つけるん
だから、張り付いてなきゃ、剥がれてしまう。』(典拠)。
お酒も、違いが判らなければ、というより気にしないですむ人ならば、安い普通酒でも、
真っ当に造られたお酒でも同じなのである。どっちを呑んでも酔う事には違いない。
無知程強いものはないという。判らない事は幸せなのである。
だって、日本人とチョウセン人の違いが判るようなったら哀しいでしょうが。