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ご意見は、電話か、ファックスか、メールで

選択肢が増えたのである。
ラジオの番組で
リスナー(聴取者)のご意見は電話か、ファックスか、メールでお寄せください、
と言っていた。

昔なら、急ぎの用事は電話をかけるしかなかったが、
いまはファックスでも、
さらにメールでも、すぐにラジオ局に連絡がつくようになったのである。
その気になればバイク便を呼んで即配という手もある。

それを便利になったというか、
選択する楽しみが増えたというか、
世の中進歩しているというか、はともかく
豊かになると選択肢が増えるということである。

選ぶ自由があるということが
豊かな社会なのである。
日本酒はかつては米だけで造っていたという。
いまはそれに加えてアル添酒や合成清酒というのもあって多彩そのものである。

豊かになったのである。
醸造酒に蒸留酒を混ぜると混成酒ということになる。
混成酒というのはリキュールである。
では醸造酒に蒸留したアルコールを混ぜたら何になりますか。

もちろん混成酒である。
では日本酒に蒸留アルコールを混ぜたお酒はなんですか。
もちろん混成酒である。
それは醸造酒に蒸留酒を混ぜたリキュールなのである。

酒税法ではさすがにそういうお酒を日本酒とは呼べないので
ある言葉で逃げている。
日本酒というのは醸造酒だからである。
いうならば日本酒リキュールも日本酒と見做しているのである。

見做すというのは
法律用語で
実際はそうではなくてもそうだと決めつけることにするという意味である。
日本酒リキュールもいちおう日本酒と見做すというわけである。

そのごまかし言葉は清酒である。
原料不問の表現である。
すなわち清酒には
伝統的製法による日本酒と近代的製法による日本酒もどきがあるということである。

さらに合成清酒というのがある。
日本酒にアルコールをまぜたら合成酒ではないのか。
それと合成清酒はどこが違うのかが分からないのである。
わかる人いますか。

日本酒にアルコールを混ぜたお酒はまだ日本酒という本物の要素がはいっている。
しかし合成清酒はその本物の要素を使わないで
その成分を安い原料で代用しているというわけである。
はっきりいって偽日本酒であるが、製造販売が許されている合法の酒である。

まっとうな日本酒を造るときは米に米麹と酵母を使って造るが
その時に発生する諸成分の集大成がお酒の味わいとなって
普通に造れば呑んでもうまいと感じるお酒になる。
ではその諸成分を分析して逆に組み立てればうまいお酒ができるのではないか。

そうはいかないのである。
そうして造った酒はなにかが違っているからうまくないのである。
選択肢が増えることは自由が増えることだとはいっても
へんな造り方をしたまずい酒ばかりが増えてもねぇ。
by munojiya | 2006-01-04 17:56 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya