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あっ、姉歯隠し

いま流行りのニュースは
東横インの不正改造事件である。
庵主はこれを例の事件隠しだと見ている。
管轄は同じ国土交通症である、おっと国土交通省である。

隠したい事件はマンションやホテルの耐震強度偽装事件である。
これを見ていると
ニュースというのはほんとうに読者に媚びるための商品であることがわかる。
つぎつぎと目新しいものを報じて肝心なことをなおざりにしていくのである。

松下幸之助は
買い手の好む物を売るな、買い手のためになる物を売れといったという。
その精神からなのか今度は郵便で回収のお知らせが送られて来た(2月4日受け)。
十数年前に売った欠陥のあった石油ストーブを回収していますというものである。

庵主が新聞を本気で読まなくなったのは
事の軽重の判断をきちんと下している新聞がないからである(商業新聞では無理)。
読者が好みそうなニュースばかり載っている新聞では読んでいても意味がない。
その点についてだけは「聖教新聞」はしっかりしているのである(商業新聞でないから)。

事の軽重をはっきりさせているからである(常に読者の要望に応えているというと褒め過ぎか)。
その点が明解なのである。(だから内容が分かっているので読まなくてもいいともいえる)。
日本人の感性なら、どこどこから勲章をもらったとか、
なになに大学から名誉称号をもらったといったことを自慢することはまずない。

そういう栄誉をみんなでわかちあってお喜びしようというのだから
おめでたいことこのうえないのである。
おめでたいことだとお喜びしているのですからね。
毎日そういう記事を第一に取り上げる新聞だから一貫性があるからいいのである。

ふつうの新聞もそのように
しっかり事の軽重を弁(わきま)えてほしいものだがそれが期待できないのである。
読者が多過ぎるからである(正しくはスポンサーが多過ぎるということなのだが)。
発行部数の多い新聞というのは今では弊害の方が多くなったということなのである。

総合雑誌が売れなくなったように
なんでも載っている新聞には価値がみいだせなくなったということである。
売れるニュースを大きく扱ってもいいが、
息長く耐震強度偽装事件の本質を追求する姿勢はあるのか、ということなのである。

今の新聞はページ数があるからせめて1頁位はまともな報道のためにあててほしいものだが
松下幸之助のような志(こころ)のある新聞家はいないようである。
読みやすさは別にして、いまやネット情報の方がより新聞的なのである。
建前(官庁発表や企業広告)と体のいい宣伝(リーク)があふれている紙の新聞は中身が薄い。

頭髪も偽装といわれている姉歯(あねは)元一級建築士はその事件のトップランナーである。
そうか。
ヒューザーの小嶋(おじま)社長が手抜きを強要したという。
そうか、やっぱりそうなのか。

建築会社、設計事務所それにエスジーホテルネットなどがぐるになってやった犯罪だという。
そうか、そういうことだったのか。
北側(きたがわ)国交省大臣が被害者の救済を迅速に表明したという。
そうか、それでそういう対応をしたのか。

ようするにあの事件は国交省も加担している犯罪なのである。
それだからこそ自分たちに累がおよぶことにあわてて
国交省の対応がいつになく早かったのだと言われている。
大臣の都合もまたそれとよく合致していたということである。

厚生労働省や農林水産省は
狂牛病の恐れがあるアメリカ産牛肉の輸入をごまかし通すことができなかった。
ただ大蔵省(現、財務省)だけは
お酒に混ぜている輸入アルコールの正体を国民に上手に隠し通しているのである。

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耐震強度偽装事件については「きっこの日記」というブログが新聞報道よりも面白い。
そこに書いてあることが新聞同様(かつて日本が戦争をしていた時に負けている戦争を勝った勝ったとウソ書いていたことがある)にどこまでホントであるかは分からないが、事件の見方が新聞が書いていることよりもずっと面白いということである。

なんてことはない。
庵主が新聞に求めていたのはその面白さだったのである。
いまの新聞はその面白さに欠けているということなのである。

「きっこの日記」の早分かりはここで
きっこの正体についてはこちらの「俺の言うこと」の2006年2月10日号を参考にしてください。
Tracked from 本質を見極めろ! at 2006-03-30 07:28
タイトル : 姉歯建築士
なんとも言えない気分です。... more
by munojiya | 2006-02-10 22:06 | Trackback(1) | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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