しきたりの話である。(「ネズミーランド」は浦安を東京と呼称しているそれの庵主の呼称)。
庵主は居酒屋の場合をそれを「ご流儀」と呼んでいるところのお店の「しきたり」の事である。
だれが始めたのかは知らないが、日本では、写真を撮られるときに、Vサインをする風潮がある。
ネズミーランドでは、今はシーもあるので、ディズニーリゾートというのだったか、そこでは
演技従業員が客から一緒に写真を撮ることを求められたときにはVサインをしてはいけないこと
になっているというのである。
客の多国籍対応らしい。
なんでも、Vサインはギリシャでは相手を侮辱する意味があるというのである。
そういう国のお客さんに失礼に当たらないようにという配慮らしい。
『大体、1つのアトラクションに立って待つだけで、1日いても何個乗れる? 食べ物高いし、
あまり美味しくないし、タダチケット貰っても行く気しない!』(
典拠米)。
庵主には、そのタダチケットも回ってこないのである。
よって、庵主も「行く気しない派」である。なお、かつては行った事があるのである。
行列するのが面倒くさいタチなので、ああいう環境はダメなのである。
そもそもが、並んでまでしてお酒を呑むという習慣〈しゅうねん〉がないものだから。
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庵主が手品の種明かしに興味がないのは、裏を知ったらつまらないからである。
映画のセットはその裏側は立て付けだとわかっていても、それを想像しないのと同じである。
今の映画はフィルム上映でないのかもしれないが、昔はフィルムを投光していた。
スクリーンに映っているのはフィルムの影だったのである。映画の種はフィルムなのである。
ならば、映画はフィルムにあるのかというと、フィルムを見てもちっとも映画ではないのだ。
手品の場合はそれを種というように、種が花を咲かしたものを見るのが手品なのである。
花開く前の種を見てもちっとも面白くないのである。
映画もフィルムを種板という。スクリーンに映った物を見るのが映画なのである。
ネズミーランドの人気アトラクションにスペースマウンテンというのがある。
映画同様、電灯が点いている状態で見るとちっとも面白くないのである。
工場でベルトコンベアに乗せられて運ばれている製品になったような気持になるのである。
その種が花を咲かすとこのように綺麗に見えるのである。その画質は4Kだという。 殆ど真っ暗な宇宙空間だというエコ設定なので、それを撮るのに4Kの画質は必要ないように
思える映像である。パンダをカラーフィルム(今はフィルムでないか)で撮るような間抜けな、
おっと、過剰品質な映像ではあるが。手品は種の部分を見ないのがしきたりなのである。