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2018-11-11 今や「上がり」は単身生活になった住宅双六

それを住宅双六というのだそうだ。
上京し、四畳半の古いアパートの一人暮らしから、それは始まる。収入が増えるに従い、賃貸
マンションに住み替え、グレードアップしていく。結婚して、夫婦2人用の「愛の住処」として
引っ越す。子どもが生まれ、小学校に上がるくらいには3LDKの分譲マンションを購入する。

子どもが大きくなるにつれて手狭になるので、郊外の庭付き一戸建てを手に入れ、住宅すごろく
は上がりになる。』(典拠)。その双六が少子高齢化で「上がり」が変わったのだという。
いまは双六ではなく「住まいサーフィン」なのだという。それも宣伝かもしれないが。
人生設計も昔とは明らかに違う。晩婚化は進み、20代で結婚する人は少数派になった。

未婚化は、現在30歳の男性の3割、女性は2割が生涯未婚になると厚生労働省は予測している。
離婚件数も格段に増えており、新婚早々の「成田離婚」から「熟年離婚」まで、いつ起きても
おかしくない状況にある。そして、平均寿命は90歳に届こうとしているが、定年は60歳の
ままだ。老後の単身である確率は50%を見込んだほうがいい。』(同)。

癌保険のCMに「万が一ではありせん。癌にかかる人は二人に一人、すなわち50%なのです」
と脅しているのがある。それよりも確実に老後の単身生活者は50%を越えるというのだ。
定年を60歳から引き揚げても無駄である。働こうにも体がついてこない。庵主は目が弱って
伝票などの細かい字が読めなくなってきた。老後の暇つぶしは旨いお酒を呑むにしくはないのだ。

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「一生もの」という売り文句があるが、実際にその商品を一生使うとは限らない。電池の
切れている腕時計や着なくなった皮のコート、大きな箱にしまわれたブーツや年に一度も
使わない万年筆など、一生ものというのは幻想に近い。使用頻度と使用価値がないものが
「一生もの」とはお寒い限りだ。

不動産は「一生に一度の高い買い物」といわれることもあるが、これも幻想だ。不動産から
「一生」のレッテルを剥がそう。ライフイベントごとにライフスタイルが変わるので、そのたび
に住み替えるのが合理的だ。』(典拠)。ただ「思い出価値」があるから困るのである。
お酒も一升物だが、幸いに呑めばなくなっちゃうから人生の荷物にはならない財産なのである。

だめ押しである。『こうなると、「結婚したら」とか、「子どもが生まれたら家を買おう」と
いう、これまでの常識は意味がないのがわかるだろう。独身のうちから家を買って、結婚する際
は買い替えるのがこれからの当たり前だ。持ち家が資産形成できるのに対して、家賃は掛け捨て
でしかないのだから。』(典拠)。

でも最後は単身生活なのである。
それで体が自由に動かなくなったら誰が面倒を見るのだろうか。
すなわち、庵主が提案する「桃源郷構想」が現実味を帯びてくるのである。
「髪は長い友彡〈ともだち〉」だという。旨いお酒を知らないと「升外〈生涯)孤独」だよ。

by munojiya | 2018-11-11 00:04 | 世話物 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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