呑んではいけない日本酒
食品に関しては食品添加物やポストハーベスト(収穫後農薬)の恐怖を煽るものである。
いつでもそうだけれどそういう不安は数カ月もすればどうでもよくなるのが常である。
海外から輸入される柑橘類に使われている猛毒OPP(防黴剤)は今や話題にもならない。
日本酒には防腐剤が使われているんでしょうと聞かれたことがあった。
落語で圓歌を聞きにいくと今でも歌奴と呼ばれることがあるとぼやいている。
ずいぶん古いテレビを見てんだね、といって笑わせる。
その酒呑みもずいぶん古い日本酒を呑んでいるようである。
今や日本酒は国内食品では数少ない無添加食品の一つなのである。
しかもアルコール漬けになっているから腐らないので保存にも問題がない。
中にはそのアルコールを心配する人がいるのである。
今の日本酒にはほとんどの酒に原料用の醸造アルコールが入っているからよくないと。
それ以前に原料の国産米の農薬使用量が半端でないから安心できないという人もいる。
速醸モトに使う乳酸が醗酵乳酸から合成乳酸に変わったのが心配だという人もいる。
そういう人もいるが、安心して日本酒を呑んでいる人も含めて肝心なことを忘れている。
アルコール自体が体に有害な物質だからその毒性に比べたらどうってことないのである。