これまでの「動画」といっても、世にある全ての動画という事ではない。
世にある「ルームツアー」(間取り拝見)の動画という意味である。
その間取りがカッコイイというので。
お金と土地の広さがあれば実現できるが、人はそれが叶わない、ない知恵を絞るのである。
32坪あれば、インナーガレージ(屋内車庫)のある家が作れるというのである。
ま、家を作りたいという野望のある人は参考までにどうぞ、という動画である。
土地も買えない、家も建てられないという貧乏を楽しんでいられる人にとっては夢のまた夢と
いったドリーム動画ではあるが。
南鮮やチャイニーズペキンの歴史ドラマを見るようなものだが、見る分には楽しめるのである。
さあ、いってみよう。
『インガレージは車から荷物下ろす時、雨の日でも濡れないし人が乗り降りするにも最適です。
間取りも悪くないと思います。』(
典拠)。『
旅館のような畳ダイニング』(
典拠)が、庵主は
心がひかれた。今どきは、庵主が嫌いな露出台所が流行りだからねぇ。
お酒がおいしく呑めそうな広い座卓である。いや、広すぎるかな。
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庵主が、この手の住宅紹介記事や動画でいつも気になっているのは、そこに住んでいる人が
見えないことである。
かっこいいデザインの服だけ見せられても、それを着る人が見えないと、その服がその人に
似合っているのかどうかが判らないではないか。
庵主がこれまで見たその手の記事で画期的だったのは、住宅雑誌だったか、建築雑誌だっかの
間取紹介記事に、その新築住宅の住み主が写っていたものである。
その服〈たてもの〉を着る人がちゃんと写っていたのである。
で、その台所に立っている奥さんの幸せそうな表情にその住宅の良さを感じたものである。
で、そのおばさんは、いかにも田舎のおばさんといった感じの人だったのだ。
住宅を売るのが目的のカタログ撮影なら、美人顔のモデルを立てるところだろうが、そこに
いるのはその家の主の奥さんだった。
その、満足そうな、そして幸せそうな表情を見て、その家が良くできている事が判ったのである。
地味な顔の奥さんだったが、そのセンスの良さがその住宅から伝わってくる。
人は見掛けによらないものである。いや、いい住宅が人の心を幸せにしたのかもしれない。
住む人の心にしみるその新築住宅は、住む人に相応しい作りだったということである。
住んでいる人の顔が見えない住宅記事なんか、つまらないのである。間取りでなく間抜け記事だ。