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酒といったら日本酒、花といったら桜

酒というと、庵主にとっては当然日本酒のことである。
ビール、ワイン、ウイスキー、焼酎といろいろな酒があるが、
酒といえばやっぱり日本酒なのである。
庵主はお酒と書くのである。

酒といえば日本酒のことという感覚は
花といえば桜をいうのと同じだろう。
日本酒のうまさは日本人の体質に一番合っている味なのである。
桜もまた日本人の心情に一番かなう花なのだろう。

日本酒がうまいのは当たり前である。
それは逆なのである。
うまいから今でもその酒が残っているのである。
日本人の味覚に合っているから残っているのである。

地酒といわれる全国各地のお酒が
それぞれの味わいをもっているのも
地元の料理に合う味わいのお酒が残っているということである。
醤油の味がお酒の味を決めるともいう。

だから食生活が変わって
日本人の味の好みが変わると
日本酒もまたその味を変えるのである。
当世の日本酒もまた今の味に変わっているということなのである。

昔の酒の味を引き継いでいるお酒もあるが
昔の酒の味を知っている人にはなつかしい味かもしれないが、
庵主には古くさい味だと思う。野暮ったい味だという。
そういう味の酒は呑めないのである。

突然話が変わるが、
よく悪口が言われる醸造アルコールは
それ自体は決して悪い酒ではない。
酔う分には全然さしつかえないのである。

ただ、個性がないから
最初はうまいとは思っても
すぐあきてしまうのである。
そういうアルコールを混ぜ過ぎるとお酒自体も無個性な味になってしまう。

添加するアルコールの使い方が下手な酒が
つまらない味の酒なのである。
そういう使い方をしたお酒が多かったということなのである。
三増酒をまともに造ったら1升瓶の中身の70%弱がアルコールなのである。

そこまでアル添したら、
日本酒というより、
アルコールに日本酒を混ぜた混成酒(リキュール)といったほうがいい。
だからアル添の日本酒は混成酒として表示せよという主張が出てくるのである。

では純米酒が正しいのかというと
そうはいかないのである。
まずい純米酒がいっぱいあるからである。
お酒のうまさは料理と同じように造り手の上手下手によるということである。

うまいお酒を呑めばいいだけのことである。
ただ、じっさいに呑んでみてうまいと感じたお酒が
純米吟醸酒だったり、純米大吟醸だったりすることは少なくない。
いいものはやっぱりうまいということを知るのである。

食生活が洋風化(粉食化)したといっても
日本人の体質が五十年や百年で変わるわけがない。
日本酒は日本人の体質にくっついているお酒である。
酒は日本酒、そして花は桜なのである。
by munojiya | 2005-04-26 22:15 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya