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庵主がプロになれない理由

お酒の世界にはその品質を見極めることを仕事としているプロと称される人たちがいる。
そういう人たちは素人(しろうと)とはお酒の呑み方が異なるのである。
呑み方というよりは、お酒に対する接し方の違いといっていいだろう。
庵主のお酒の呑み方は一粒のお米でも勿体ないという感情にもとづく呑み方である。

米を粗末にできない質(たち)なのである。
親からそう躾けられたことによって身にしみついている生活感情である。
米から造ったお酒を無駄にすることは一滴でも勿体ないという気持ちがしみこんでいる。
だから一度口に含んだお酒を吐き出すことができないのである。

プロの呑み手といっても、アルコールに対する耐性が強いわけではない。
味覚とお酒に対する感覚が素人離れしているのであって人間であることに変わりない。
だからアルコールを大量に呑めば酔っぱらうことは避けられない。
それでは仕事にならないので、口に含んだお酒を吐き出すことを憚らないのである。

庵主にはそんな下種な呑み方はできない。
食い物を吐き出すという行為は美意識が許さないのである。
時にはとんでもないまずい酒に出会うことがあって、その時は捨ててしまうが。
吐器(はき)にではなく、自分の口の中にである。
by munojiya | 2007-07-08 01:07 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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