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冷や酒について

冷や酒というと、なんとなく冷蔵庫で冷やしたお酒のように思うが、
冷や酒というのは室温のお酒のことである。
冷や酒というのは落語にも出てくる言葉で、落語は江戸時代の文化だから、
当時冷蔵庫で冷やしたお酒があるわけがないことを思えば冷やとは室温なのである。

冷や酒は体に良くないといわれている。
燗酒に比べると呑みやすいために、つい呑み過ぎるということの戒めだろう。
親の小言と冷や酒はあとになるほど効いてくる、というわけである。
冷や酒はまた下品な呑み方とされていたようである。

お酒は燗酒が正しい呑み方とされていたらしい。
燗を付ける時間も我慢できないというお酒の呑み方がみっともないというところだろう。
しかし、その考え方も冷蔵庫が普及している今日では古い考え方なのではないか。
お酒は、冷蔵庫で冷やして呑んだ方が、冷やで呑むよりずっとおいしいからである。

とりわけ夏場は冷やで呑むよりは適度に冷やしたお酒の方がずっとうまい。
ただしビール同様冷やし過ぎては折角のお酒の味わいもなにもあったものではないが。
冷えているお酒を口に含んだときのちょっとお酒がほどける瞬間に感じる甘さがうまい。
低温で造られるお酒を冷やで呑むのはうまさを損なった呑み方なのである。
by munojiya | 2007-09-01 02:44 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya