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番外篇 どんでん返し

長編小説の、最後の一行で泣いたことがある。
海老沢泰久の「監督」である。
一行といっても、その文字数は十数字に満たない。
見事に泣かされたのである、欣喜の中で涙したのである。

どんでん返しともいえる一本のセリフだった。
野球小説だから、代打満塁サヨナラホーマーといった劇的な、いや小説的な一行だった。
絶体絶命の時に援軍来(きた)るの報を聞くような一転歓喜の瞬間を体験したのである。
そういうどんでん返しをこの16行でいつかはやってみたいとは思っているのであるが。

話は、嘘でもいいから、ハッピーエンドに限ると庵主は思っている。
最後は幸せな気持ちにしてほしい、それが読者に対する最低のサービスというものである。
90分の映画でいえば、89分まで陰気くさくても最後の1分でそれをひっくり返してくれたら
庵主はその芸に拍手するが、今では10分も見てつまらなったら出てきてしまうのである。

この「むの字屋」はお酒を語るブログだから、話題は必ずお酒に絡めてあるが、
時には話題が大きすぎて、最後の一行にたどり着くまでお酒とつながらないことがある。
本当ならばそれがどんでん返しなっていればいいのだが、いつも窮余の一策なのである。
終わり。
by munojiya | 2008-11-30 00:10 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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