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長生きするとお酒がますますうまくなる

人間はいくつになっても
自分は若いと思っているもののようである。
ほんとうは二十を過ぎたら十分老年期なのである。 
はたから見たらみんな十分に年寄りなのである。

庵主のツカミ(客寄せ)の一つにこういうのがある。
人間の肉体は十七、八のときが成長のピークなんです。
二十(はたち)過ぎたらもう老化に向かっているということなんです。
昔の女性は二十(はたち)過ぎたらもう年増と呼ばれていました。

いまは迂闊に年増とはいえませんがその見方は正しかったのです。
それなのに二十五歳がお肌の曲がり角というのは
女性に媚びている宣伝文句です。
二十五はすでに老化にはいっている肌だからです。

いまや二十(はたち)を過ぎても死ぬまでには数十年の時間があります。
その数十年間はすべて老年期なのです。
長い老年期の比較的若い部分を青年期と呼んでいます。
真ん中あたりを中年期と呼ぶのです。

子供の目からみたらみんな、おじさん、おばさん、なんです。
さらに長き生きしている人をおいぼれといいます。
そういう年齢の方がいないことを確かめましたので安心していいます。
それでもなお生きている人のことをくたばりぞこないというんです。

元気で長生きできるならそれもいいだろう。
しかし何の楽しみもなくただ生きているのは疲れるだろうなと
庵主はそれとなく想像するのである。
ただ庵主にはいくつになっても楽しめる酒がある。

年寄りを自覚して
それをいかに
美しく見せるかが
腕の見せ所なのである。

歳をとっていいことの一つに
お酒の味が見えるようになるということである。
昔からある酒、釣り、碁将棋といった道楽は
永遠のようである。

第一、電気がなくてもできる。
パソコンやテレビなどといった娯楽は電気がこなければ遊べないのである。
しかも一人でも楽しめる。
麻雀なら一人ではおもしろくないのである。

それらのいいところは恰好の時間つぶしだということである。
お酒を飲んだ分には
あっと言う間に時間が過ぎていく。
天才にとっては短い人生も庵主には十分長いのである。

改正という言葉に対してあえて改悪という言葉を考え出すひねた性格をサヨクという。
酒でもそうだが世の中には品格が感じられないものあるということである。
死に急ぎから生き急ぎという言葉を作るようなものである。
サヨクを真似して呑み急ぎという言葉を作ってみる。

お酒はなにも急いでいっぱい呑むことはないということである。
いくつになっても楽しめるからである。
歳をとると食べ過ぎと呑みすぎはいけない。
とりわけ呑み過ぎは。

ただそれで
きれいに
死ねたら
お酒ってほんとうにいいものなのだが。
by munojiya | 2005-06-12 22:50 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya