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番外篇 わざと点

映画の題名に「007危機一発」(「007ロシアより愛をこめて」と改題された)というのがあった。
危機一発は、もちろん危機一髪のもじりである。
その映画がヒットしたので、当時、国語のテストで危機一発と書く子供が多かったという。
語呂合わせでわざと異なる漢字を使って見出しを付けることはスボーツ新聞がよくやる。

「阪神半疑」などはよく使われる。優勝する勢いなのに、なぜかそれが実現しないのである。
タイガースの勢いだけは半分疑ってかかったほうが無難だという諦念である。
そこで、庵主は「わざと点」というのを提案したいのである。
「わざと点〈わざとてん〉」というのは、庵主の命名である。

圏点〈けんてん〉というのがある。
文章で、強調したい部分の文字の横につける「・」とか「、」などの点のことである。
わざと点は、その圏点の中を白抜きにした点である。
「・」ではなく中が白い「。」を、また「、」ではなく中が白い読点を使うのである。

つまり、わざと点は、わざと正しい漢字とは異なる漢字を使っているという印である。
誤植ではなく洒落ですよという意志表示である。冗談ですよという意味合いである。
例えば「一升懸命」と書いた時には升の字にわざと点を打っておくということである。
「本醸造」と書いた時にも、本の字にわざと点を打っておいた方がいいかもしれない。
by munojiya | 2009-05-20 07:47 | 番外篇 | Trackback | Comments(0)

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