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日曜日のくつろぎ篇 天才のお金の使い道

庵主は天才とはほど遠いところで生きているからスケール(世界)が小さいのである。
ときに、まもなく傘寿(80歳)を迎えようとする長寿に恵まれた天才の話である。
これまでに500億円を稼いだという。
庵主にとってはめくるめく大金である、さぞやご活用されたのだろうと拝察するのである。

で、その使い方の具体例はこうだという。
それだけお金があると、好きなレストランで値段を気にせず注文できるのだという。
疲れているときにはタクシーに気兼ねなく乗れるともいう。
庵主には思いもつかないお金の使い道に感心するのである。

小さい蔵元に行くと、清掃の行き届いた古い設備を今でも使っているところがある。
儲かっているのならもっと設備にお金をかけたらといったら返ってきた答えがこうである。
そんなお金があったら、いい原料米を買う方に使いますよ。
西酒造あたりに聞かせてあげたいといったらイヤミになるから書かないでおくが。

天才のお金の使い方に天才を感じさせないところが凄いのだろう。庵主には計り知れないが。
80年の天寿を得て手にした秘密を数千円で教えるという生き方も天才的だと庵主は思う。
新興宗教の御布施と同じで小額を広く集めるのがその秘密なのかもしれない。
天を「うさんく」と読んでしまうのは庵主の小人〈しょうじん〉たる証〈あかし〉なのである。

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つかみ広告というのがある。結論を先に書かずに延々とつかみが続く広告である。
売値が数千円から数万円の講演参加料とかDVD教材を売り込む広告の手法である。
それを売りたいことがわかっているのだが、最初はやたらとおいしい話でだらだと
引っ張って最後にこの秘密を数千円で売りますと書いてあるズッコケ広告のことである。

選ばれたあなただけに数千円で開示するという秘密であるからきっとすごい秘密なのだろう。
それを知れば収入が激増し、だれも知らなかった真理を手に入れることができるのだという。
なんとなく、映画の予告編を見ているようだから、予告編広告と呼んでもいいか。
ご存じの通り、予告編で抱いた期待が当たる率はその程度だから予告編広告も想像にかたくない。

つかみ広告は、実は、庵主は大好きなのである。
お祭の香具師が売っている蛇の油売りの口上と同じでおもしろいからである。
矢矧晴一郎氏のそれを読むと自分は天才だと書いているから、ネットでその悪口を調べたが
出てこないのである。そういう人を人柄がよくない庵主はつい天才〈うさんくさい〉と読んでしまう。

500億円も稼いだと豪語しているが、その目のくらむような大金を何のために活用したのか、
辿(たど)ってそのHPを読んだ限りでは庵主にはちっとも理解できなかったのである。
庵主もつかみ広告を作ってみようかな、伝授料数千円で。
日本人はお金の使い方を知らない。稼いだ大金を大きく使う正しい生き方を教えます!

by munojiya | 2009-06-07 11:53 | 日曜日のくつろぎ篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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